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尖閣防衛:フォークランド紛争に話を戻せば、特筆すべきはサッチャー首相の決断力である。迷うことなく、軍事力で領土奪還を果たした。「侵略者が報われてはならぬ」。サッチャー首相が示したような、揺るがない信念こそが、中国の海洋進出の野望をくじく、最大の抑止力だろう。 [中国]

レーガンとサッチャー 4月25日
2014.4.25 03:25 産経抄

 レーガン米大統領の8年にわたる任期が終わろうとしていた1988年11月、最後の公式外国賓客として、ホワイトハウスに迎えたのがサッチャー英首相だった。晩餐(ばんさん)会の後、レーガン氏はサッチャー氏をダンスフロアに誘う。

 ▼「最後のワルツは、彼らが個人的な友情の面でも政治の面でも親密だったことをその場にふさわしい形で物語るものだった」(『レーガンとサッチャー』新潮選書)。「特別な関係」を築き上げた二人の指導者は、冷戦を戦い抜き、勝利した。

 ▼といっても、二人の間に軋轢(あつれき)がなかったわけではない。とりわけ82年前半、アルゼンチンが英領フォークランド諸島の軍事侵攻に踏み切ったときは深刻だった。領土の主権がどちらにあるのか、あいまいな態度をとるレーガン大統領に、サッチャー首相はいらだちを直接ぶつけることさえあったという。

 ▼尖閣諸島は、米国の対日防衛義務を定めた、日米安全保障条約第5条の適用範囲にある。きのう、安倍晋三首相との共同会見に臨んだオバマ米大統領は、こう明言した。さらに、安倍首相がめざす、集団的自衛権の行使容認についても、支持を打ち出した。

 ▼米大統領が初めて、尖閣問題に言及した意味は大きい。とはいえ、平和的解決の重要性を強調することも忘れなかった。領有権についても中立の立場のままだ。オバマ発言を歓迎しつつも、尖閣防衛にいささかの手抜かりもあってはならない。

 ▼フォークランド紛争に話を戻せば、特筆すべきはサッチャー首相の決断力である。迷うことなく、軍事力で領土奪還を果たした。「侵略者が報われてはならぬ」。サッチャー首相が示したような、揺るがない信念こそが、中国の海洋進出の野望をくじく、最大の抑止力だろう。


タグ:尖閣
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