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“平成の零戦”テークオフ間近 [日本再生]

“平成の零戦”テークオフ間近 先端技術を結集、国産戦闘機にこだわる理由 (1/3ページ)

2014.11.18 06:40





来年1月に飛行試験が控える「心神」。国産初のステルス戦闘機への期待が高まる(防衛省提供、一部画像が加工されています)

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  • 徹底した軽量化により欧米を驚嘆させる高性能を誇った零戦。今なお飛行可能な機体が残っている=2013年8月29日、埼玉県所沢市の所沢航空発祥記念館(大里直也撮影)
  • 国産戦闘機開発をめぐる主な動き<2010年3月~2028年>=2014年11月17日現在

 国産初のステルス戦闘機開発に向けた試作機「先進技術実証機」(ATD、通称・心神)が来年1月、初の飛行試験を行う。日本の先端技術を結集して軽量化の徹底が図られ、「平成の零戦」とも呼ばれる。自衛隊や防衛産業にとって、悲願ともいえる“日の丸戦闘機”は無事テークオフできるのか-。

 軽量化し耐熱性も向上

 「心神」は、防衛省の委託を受けた三菱重工業など国内企業が2010年から開発に着手した。開発の場となった三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所は、零戦を生んだ三菱重工業名古屋航空機製作所の流れをくむ。

 ちなみに「心神」は正式な名称ではなく、開発構想初期に防衛省内で使われ始めたとされる。

 「心神」は全長14メートル、全幅9メートル、全高4.5メートル。炭素繊維の電波吸収材により敵のレーダーに映りにくくするステルス性能を備え、燃料装置の小型化や炭素繊維強化プラスチックを使用することで軽量化も図り、高い運動性を目指す。

機にこだわる理由 (2/3ページ)

2014.11.18 06:40

来年1月に飛行試験が控える「心神」。国産初のステルス戦闘機への期待が高まる(防衛省提供、一部画像が加工されています)【拡大】

 国産が難しかったエンジンは、IHIが開発した。エンジンと飛行を一体的に制御することで、機首を上方の敵機に向けたまま失速せずに前に進むことも可能だ。エンジン部品にはセラミックス複合材を使用、従来のニッケル合金では耐熱性が1000度程度だったものを約1400度にまで向上させた。

 技術基盤失う恐れも

 防衛省が国産戦闘機にこだわるのは、国内防衛産業の保護という側面もある。F2戦闘機94機の生産は11年9月に完了し、生産ラインは動いていない。このまま放置すれば関連企業が戦闘機事業から撤退し、日本の技術基盤が失われる恐れがある。防衛省は、仮に国産戦闘機が導入されれば4兆円の新規事業が生まれると想定。これを前提に8.3兆円の経済波及効果と24万人の雇用創出効果が期待できると試算している。

 政府・与党には「日本の戦闘機は日本で作る」という技術ナショナリズムものぞく。

 当然、懸念材料もある。防衛省は国産戦闘機の開発費を5000億~8000億円と見積もるが、1兆円を超える可能性がある。国産でまかなえば1機当たりの単価もはねあがり、防衛費が膨大な額に上りかねない。

 米は施設使用認めず

 また、1980年代の次期支援戦闘機(FSX)選定では、米側が米国製戦闘機の購入を要求し、米国製F16を母体に日米共同でF2戦闘機が開発された。

 現在のところ、「心神」については「米国から共同開発を持ちかけてきてはいない」(防衛省関係者)という。だが、米政府はステルス性能試験施設の使用を「心神」に認めず、フランス国防装備庁の施設を使わざるを得なかった。

 それでも、「心神」開発の経験は仮に国産戦闘機の導入が見送られた場合でも現在主流となっている戦闘機の国際共同開発に生かすことができる。国産戦闘機という選択肢があれば、他国メーカーと交渉する際に有力なカードにもなり得る。国産戦闘機を導入するかどうかの政府の判断は、18年度に予定されている。(杉本康士/SANKEI EXPRESS


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